心に残るいい話(2) 
  項   目 子どもは、若い頃は、努力が必要ですね。
「まねる」は「学ぶ」 「まねる」は「学ぶ」
日本人は、欧米人に「物まねがうまい働き蜂だ」とよく言われてきました。欧米人が発明したものを日本人はすぐまねをして商品化してしまう、というのです。オリジナルは確かに立派です。しかし、まねるということはそんなに避難されるべきものではありません。本来「まなぶ」は「まねる」が語源あのです。よく学ぶ人はよくまねる人なのです。創造は何もないところから生まれません。まずまねて、学んで、学んだ知識から新しいものを発見、作り出すことが、「創造」だと言えます。まずまねて、学んで、という時期が今(中学生)なのです。昔からヒント一つで創意工夫するのは日本人の特徴です。オランダ人が「ねじ巻きゼンマイ時計」を教えてくれると、日本人は、すぐに「分銅時計」を作りました。ネジをヒントにして、からくり人形を作りました。ネジを巻くだけで、巻き戻しの力で人形が動き、芝居をしたり、字を書いたりするのです。
福島県久留米市には、からくり儀右衛門という有名な発明家が出て、お茶を入れて茶碗をお客様にだして回る人形を作って世人をびっくりさせました。この人は明治になって東京・芝浦に工場をつくり、それが東芝電気になったことでも有名です。彼の作品は国立科学博物館に展示してあります。パンを輸入した日本人は、まんじゅうのあんこをパンを詰めて「あんパン」を発明し、欧米に逆輸出してあんパンブームが起きたそうです。中国のうちわから扇子を作り、漢字から仮名文字を作りました。まねるは学ぶなのです。

豊かすぎる日本の教育事情
豊かすぎる日本の教育事情

NHKスペシャル「63億人の地図G中国豊かさへの模索」を見ていて考え込んでしまいました。番組は、中国沿岸部(上海市)と内陸部の貧富の差を浮き彫りにしたものです。上海市には、小学生を対象とした「英才学校」があると思えば、内陸部のある農村では、貧しさゆえに小学校を中途退学し、農業の手伝いをする暗い表情の子どもの姿が映し出されました。
 また、同じ村の女子高校生は、村で久しぶりの大学入試合格者です。喜ぶはずなのに、入学金(年額8万円)の工面ができません。父親が借金をしても7千円程度しか集まりません。牛1頭を売れば2万円になるというが、それでも到底足りないのです。父親の何とも悲しい顔が涙をさそいました。
 これでも、中国の経済発展が極端な地域格差の犠牲に成り立っていることがわかります。かつての出稼ぎ全盛期の日本も似たような状況でした。こんなことを考えたら「我が子を勝ち組に−教育投資時代」という週刊誌が目についたのです。
 ここには「共稼ぎで1000万円超の家庭の場合、教育費として捻出できる額は、最低でも200万円が可能」という記事が書かれていました。上海市と比べても、豊かすぎるぐらいの日本の学生・生徒たち、少しでも勉学に励むよう努力しなければバチが当たると思いました。
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